2019年8月20日火曜日

レシピ忘備録:梅が枝餅モドキ

先日の宴会のお題が、「夏祭り」或いは「縁日」ということで、何を持っていくか迷ったのちに、梅が枝餅に初挑戦してみました。

梅が枝餅とは、言わずと知れた、太宰府天満宮の名物であり、参道や天満宮裏の梅園に点在するお茶屋さんで、焼きたてを頂くのが一番おいしい。とくに、梅園の一番奥にある「お石茶屋」が歴史的にも有名であります。ちなみに、甘酒と一緒にいただくと、さらに嬉しい。梅が咲くころや、受験シーズンはまだ底冷えしますからねえ…

何回か試作して、たどり着いたのがこのレシピとなります。


【材料】小ぶりの梅が枝餅10個分。実物サイズならばこの量で8個分程度でしょう。
白玉粉 150g
上新粉 50g
水 190g程度
粒あん 200g 

【作り方】
  1. 餡子を、20gずつ丸めたものを10個準備する
  2. 白玉粉と上新粉をあわせて、かるく混ぜる
  3. 水を少しずつ加えながら、最初は箸で、全体に水が回ったら手で混ぜる。白玉団子より多少固めに
  4. 生地を20gずつ、10個に分ける
  5. 生地で餡を丸くつつんで、すこし平らにする
  6. さすがに焼き型は無いので、キャストアイロン(鋳鉄、我が家ではLODGEのDutch Ovenの蓋側)を使います。ここ、大事。焦げ付き防止加工のフライパンではうまく出来ません
  7. 油を薄く敷いて、十分に温度が上がったら、餅をのせる
  8. へら(シリコン製)で、押し広げながら形をつける
  9. 何度か裏返して、うまく焦げ目がつくようにする。軽く油の煙が上がる程度の温度がよいようだ
  10. 餅全体がぷっくり膨らんでくるようになったら、そろそろ出来上がり!

梅が枝餅モドキではありますが、外はぱりぱり、中はもちもちで、あっというまに食べられちゃいます。味や触感もかなり似ている。

福岡出身の当方にとっては、梅が枝餅は、望郷の思いの象徴でもあります。東京在住の頃、梅が枝餅ばかりは福岡でないと手に入らなかったからなあ。

そして、さらに私的な青春の思い出なのですが、学生時代、芝居の仲間たちに、帰省の際にわざわざ梅が枝餅を買ってきた事があります。なにせ、梅が枝餅が芝居のネタに登場するのですが、食べたことのないメンバーが多かったもので…。

いまだに保管していた台本を、何十年ぶりに引っ張り出してみました。

三郎:「あの大宰府天満宮に、梅が咲くころ、二人で登った裏山の茶屋で食べた梅が枝餅。あの味も忘れました!今はかりんとうが好きです。大雑把な何の細工もない甘さが好きになってしまったのです。工夫もないパトスの中に生きているのです!」

ってことは、梅が枝餅って、複雑で、絶妙で、ストレートじゃ無い味なんだよね~などと言って、みんなで笑いましたっけ…

国際基督教大学の、おきんちゃ劇場、亀山俊樹監督の台本『その笛の色は、澄んだ緑である』より。名作でしたなあ…


2 件のコメント:

  1. このコメントはブログの管理者によって削除されました。

    返信削除
  2. このコメントはブログの管理者によって削除されました。

    返信削除